イベント出店の持ち物チェックリスト【マルシェ・飲食・物販のジャンル別】
イベント出店の当日、「釣り銭を忘れた」「テントの重りがない」「延長コードが届かない」。こうした忘れ物は、売上だけでなく、安全や周りの出店者との関係にも影響します。結論から言うと、出店の持ち物は①全ジャンル共通の必需品、②設営道具、③会計まわり、④ジャンル別の道具、⑤天候対策の5つに分けて準備すると、漏れが一気に減ります。
この記事では、マルシェやお祭り、フェスなどのイベント出店で必要なものを、チェックリスト形式でまとめました。印刷したり、スマートフォンでチェックしながら使ったりできるように、持ち物チェックリストのツールも用意しています。
持ち物を決める前に確認すること
持ち物は、イベントの条件によって大きく変わります。まずは募集要項や出店者向けの案内で、次の点を確認しましょう。
| 確認項目 | 持ち物への影響 |
|---|---|
| テント・机・椅子の貸出 | 貸出があれば自分で持っていく必要がない。サイズも確認 |
| 区画のサイズ | テントやテーブルが収まるか |
| 屋内か屋外か | 屋外なら天候対策・重りが必須 |
| 地面 | 芝生・土ならペグ、アスファルトなら重り |
| 電源の有無 | 延長コード、照明、発電機の要否 |
| 水道の有無 | 飲食なら給水タンクの要否 |
| ゴミの扱い | 持ち帰りならゴミ袋を多めに |
| 搬入方法 | 台車の要否、駐車場からの距離 |
全ジャンル共通の必需品
書類・連絡
- 出店許可の通知・出店者証(主催者から届いたもの)
- 主催者の連絡先、当日の案内(区画番号・搬入時間)
- 営業許可証や資格の証明(飲食の場合、掲示が必要なことも)
- 保険の加入証明(求められている場合)
- スマートフォン、モバイルバッテリー
身の回り
- 飲み物、軽食
- 帽子、日焼け止め、タオル
- 上着・防寒具(朝晩は冷えることが多い)
- 常備薬、絆創膏
- ウェットティッシュ、ティッシュ
- 小さめの財布・貴重品入れ(売上金と分けて管理)
設営道具
| 持ち物 | ポイント |
|---|---|
| テント | 貸出がない場合。事前に一度組み立てておく |
| テントの重り | 屋外では必須。脚ごとに用意するのが目安。強風時の事故防止に |
| ペグ・ハンマー | 芝生や土の会場で。使用可否は会場ルールを確認 |
| テーブル | 区画に合うサイズ。高さがあると商品が見やすい |
| テーブルクロス | 足元まで隠れる長さだと、在庫を下に置いても目立たない |
| 椅子 | 自分用と、作業用 |
| 横幕・サイドシート | 雨・風・日差しの対策 |
| 結束バンド・養生テープ・ガムテープ | 看板の固定、配線の処理などに万能 |
| はさみ・カッター | 開梱や調整に |
| 台車・キャリー | 駐車場から区画までが遠い場合 |
| ブルーシート・レジャーシート | 在庫の下敷き、雨よけ |
会計まわり
会計まわりの忘れ物は、そのまま売上に直結します。
- 釣り銭(価格に合わせた硬貨と千円札を多めに)
- 釣り銭を入れるケース・コインケース
- キャッシュレス決済の端末・QRコード(充電も確認)
- 電卓
- 売上を記録するメモ・ノート
- 領収書(求められたときのため)
- 価格表・値札
- レジ袋・ショッパー
釣り銭の量は、価格設定によって大きく変わります。たとえば500円の商品が中心なら500円玉、税込で端数が出る価格なら10円玉・100円玉が多く必要になります。価格を「100円単位」「500円単位」にそろえると、釣り銭の準備も会計もぐっと楽になります。キャッシュレス決済の導入は「出店者のキャッシュレス決済」を参考にしてください。
看板・ディスプレイ
- 店名がわかる看板・のぼり(のぼりの使用可否は会場に確認)
- メニュー表・価格表(遠くから読める大きさ)
- ディスプレイ用の什器(木箱、スタンド、ひな壇など)
- ショップカード・SNSの案内(「出店者のInstagram活用」)
- POP・商品説明カード
- 照明(夕方以降も営業する場合)
ブースの見せ方は「出店ブースのディスプレイのコツ」で詳しく解説しています。
ジャンル別の持ち物
飲食(テント出店)
飲食で出店する場合、必要な設備は保健所から求められる基準とも関係します。基準は自治体によって異なるため、「イベント出店の営業許可の取り方」とあわせて、出店地域の保健所の案内を確認してください。
| 分類 | 持ち物 |
|---|---|
| 衛生 | 手洗い用の水と容器、ハンドソープ、手指消毒用アルコール、ペーパータオル、使い捨て手袋、マスク、帽子・エプロン |
| 保管 | クーラーボックス、保冷剤、温度計 |
| 調理 | 調理器具、熱源(ガスコンロ・鉄板など)、燃料(ガスボンベなど)、調理台 |
| 提供 | 使い捨て容器・カトラリー、ナプキン、トング |
| 安全 | 消火器(求められることが多い)、耐熱手袋 |
| 片付け | ふた付きゴミ箱、ゴミ袋、洗剤、スポンジ、ふきん |
| 書類 | 営業許可証・届出の控え、食品衛生責任者の資格証明、衛生管理の記録表 |
物販・ハンドメイド
- 商品・在庫(補充用は箱ごとにまとめて、テーブルの下へ)
- 包装材(袋、台紙、箱、緩衝材)
- 鏡(アクセサリーや帽子の試着用)
- 作品を固定する小物(耐震ジェル、スタンド)
- ビニールカバー(急な雨や砂ぼこり対策)
- 在庫リスト(売れた数を数えやすく)
ワークショップ
- 材料・道具(参加人数+予備)
- 作業用の机・椅子
- 見本の作品
- 受付表・予約表、所要時間と料金の案内
- 汚れ防止のシート、ウェットティッシュ
- 刃物や熱を使う場合の安全対策
キッチンカー
- 営業許可証、食品衛生責任者の資格証明
- 給水タンクの水、排水タンクの空き容量の確認
- 延長コード(会場の電源を使う場合)、発電機と燃料(使用可の場合)
- 水平器・車止め・輪止め
- 消火器
- メニュー看板、行列整理の案内
詳しくは「キッチンカーの出店場所の見つけ方」もご覧ください。
初出店で忘れやすいもの・あると助かるもの
チェックリストに入れ忘れやすいのに、当日「なくて困った」となりやすいものをまとめました。
| 持ち物 | あると助かる場面 |
|---|---|
| 延長コード・電源タップ | 電源があっても、区画から距離があることが多い |
| S字フック・クリップ | テントのフレームに看板や袋を掛ける |
| 洗濯ばさみ | テーブルクロスが風でめくれるのを防ぐ |
| ゴミ袋(多め) | 自分のゴミの持ち帰り、雨の日の商品の保護 |
| 小さなほうき・ちりとり | 撤収時の区画の清掃 |
| 予備の値札・ペン | 値段の変更、売り切れの表示 |
| 「準備中」「休憩中」の札 | 一人で出店していて席を外すとき |
| 折りたたみの小さな台 | 在庫や荷物を地面に直接置かないように |
| 輪ゴム・ジッパー付きの袋 | 小物の整理、お釣りの小分け |
| 懐中電灯・ヘッドライト | 早朝搬入や夕方の撤収 |
売上金の管理に使うもの
売上金は、釣り銭とは別のケースに入れて管理すると、営業中の残高確認や終了後の集計がしやすくなります。お札がたまってきたら、こまめに貴重品入れに移しておきましょう。売上を記録するノートや、キャッシュレス決済の売上履歴も、終了後の振り返りや確定申告に役立ちます。
一人で出店するときに特に必要なもの
一人で出店する場合は、席を外す場面への備えが大切です。「すぐ戻ります」の札、貴重品を入れて持ち歩けるポーチ、作品や商品にかけるカバーがあると安心です。両隣の出店者にひと声かけておくと、短時間の離席もしやすくなります。
天候対策
雨の日
- 横幕・サイドシート
- ビニールカバー、防水の収納ケース
- タオル(多め)
- レインウェア、長靴
- 重り(雨の日は風も強くなりやすい)
雨天時の開催可否や、中止時の出店料の扱いは事前に確認しておきましょう(「出店の雨対策とキャンセル」)。
暑い日
- 飲み物(多め)、塩分補給できるもの
- 帽子、冷感タオル、携帯扇風機
- 日よけ(テントの横幕、すだれ)
- 商品の暑さ対策(溶けやすいもの、直射日光で傷むもの)
寒い日
- 防寒着、カイロ、ひざ掛け
- 足元の防寒(地面からの冷えは想像以上)
- 温かい飲み物
前日までにやっておく準備
持ち物をそろえるのと同じくらい大切なのが、前日までの準備です。当日の朝にあわてないよう、次のことを済ませておきましょう。
| 準備 | ポイント |
|---|---|
| テントの試し張り | 初めて使うテントは、自宅や近所の公園で一度組み立てておく。所要時間も測る |
| 釣り銭の用意 | 銀行での両替は窓口の営業時間や手数料も確認し、早めに用意する |
| 充電 | キャッシュレス端末、スマートフォン、モバイルバッテリー、照明 |
| 商品の値付け | 値札は前日までに付け終える。当日の作業を減らす |
| 食材の準備(飲食) | 保健所の指導に沿った仕込み場所・方法で。保冷剤は前日から凍らせる |
| 天気予報の確認 | 雨・風・気温に合わせて持ち物を追加する |
| 当日の案内の再確認 | 集合時間、搬入口、駐車場の場所、主催者の緊急連絡先 |
| 積み込み | 前日の夜に積めるものは積んでおく。食品や貴重品は当日に |
忘れ物を防ぐ準備のコツ
- リストは「ジャンル別」に一度作り、使い回す — 毎回ゼロから考えると漏れが出る。持ち物チェックリストのツールをひな形にすると、自分用のリストを作りやすくなります
- 前日に一度すべて並べる — 頭の中のチェックではなく、実物を目で確認する
- 箱ごとに「用途」で分ける — 会計箱、設営箱、衛生箱など。中身のリストを箱に貼っておく
- 積み込みは「最後に使うものから」 — 設営に使うものが最後に出せるように
- 出店後に「なくて困ったもの」「使わなかったもの」を書き足す — 回を重ねるごとにリストが自分仕様になる
積み込みと搬入のコツ
持ち物がそろっても、積み込みと搬入で手間取ると、設営の時間が足りなくなります。
- 箱のサイズをそろえる — 同じサイズの折りたたみコンテナに分けると、積み重ねやすく、車の中で崩れにくい
- 割れ物・食品は最後に積んで最初に出す — 重いものの下敷きにならないように
- 台車に載せる順番で積む — 駐車場から区画まで何往復もしなくて済むように
- 搬入時間の終わりを意識する — 車両の乗り入れ時間が決まっている会場では、荷下ろしを先に済ませ、設営は車を移動してから
- 撤収時のことも考える — 帰りは疲れているので、片付ける順番も箱ごとに決めておく
持ち物を減らすコツ
回数を重ねると、どうしても荷物が増えていきます。荷物が多いと、搬入・設営に時間がかかり、体力も消耗します。
- 出店後に「一度も使わなかったもの」をリストから外す
- 什器は、折りたためるもの・兼用できるものを選ぶ(例:運搬用の木箱をそのままディスプレイに使う)
- テント・机の貸出があるイベントでは、貸出品のサイズを確認してから持ち物を決める
- 商品の在庫は「売上目標+予備」に絞る。目標の立て方は「出店料の相場と売上・利益の目安の計算」
よくある質問
テントは買ったほうがいいですか?
テントの貸出があるイベントだけに出るなら、すぐに買う必要はありません。屋外のイベントに継続して出るなら、区画サイズに合うものを用意しておくと選べるイベントが広がります。購入する場合は、重りも一緒に準備しましょう。
屋内のイベントでも重りは必要ですか?
屋内でテントを使わない場合、重りは基本的に不要です。ただし、のぼりや看板を立てる場合は倒れないように固定する道具が必要です。屋内の会場では、床を傷つけないための養生や、テープの使用制限などのルールがあることもあるので、事前に案内を確認しましょう。
持ち物は誰かに見てもらったほうがいい?
初出店のときは、出店経験のある人にリストを見てもらうと、自分では気づかない抜けが見つかることがあります。家族や手伝ってくれる人とリストを共有しておくと、当日の役割分担もスムーズです。
釣り銭はどれくらい用意すればいいですか?
価格設定と客数によって変わります。商品の価格が500円単位なら500円玉、100円単位なら100円玉、というように、価格から逆算して必要な硬貨の種類を決め、千円札も多めに用意しておくと安心です。
当日の朝の最終チェック
- 釣り銭
- キャッシュレス端末・スマホの充電
- 商品・食材(クーラーボックスの保冷剤も)
- テントの重り
- 許可証・出店者証
- 天気予報の再確認
この6つだけは、出発前に必ず指さし確認をしましょう。
まとめ
イベント出店の持ち物は、共通の必需品・設営道具・会計まわり・ジャンル別の道具・天候対策の5つに分けて準備すると、忘れ物を大きく減らせます。一度作ったリストを出店のたびに見直していけば、準備の時間も短くなっていきます。初めての出店全体の流れは「イベント出店の始め方」、マルシェへの出店は「マルシェに出店する方法と準備」も参考にしてください。出店者向けの基本は出店者ガイドにもまとめています。
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