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ノウハウイベイロ編集部

個人でイベントを主催する方法【初心者が小さく始める手順と費用】

「地元でマルシェを開いてみたい」「好きな作家さんを集めて小さなイベントをやりたい」。そう思っても、会社や実行委員会のような組織がない個人だと、何から手をつけてよいか分かりにくいものです。

結論から言うと、個人でのイベント主催は①規模をあえて小さく決める、②会場の使用条件を先に確認する、③お金の出入りを最初に表にする、④必要な手続きを会場・保健所・警察・消防に早めに相談する、⑤一緒に動く仲間を2〜3人確保するという順番で進めると、無理なく形になります。

この記事では、個人が初めてイベントを主催するときの手順を、費用の考え方や手続き、出店者の集め方まで具体的に解説します。組織としての主催者の役割や、イベント全体の進め方は「イベント開催方法の全手順」でも整理しています。

個人でもイベントは主催できる

イベントを主催するのに、特別な資格や法人格は必ずしも必要ありません。公民館の一室を借りたワークショップ、カフェの軒先を借りた小さなマルシェ、公園の一角でのフリーマーケットなど、個人が主催しているイベントは各地にあります。

ただし、個人で主催する場合は次のような点を自分ひとりで背負うことになります。

  • 会場との契約 — 申込者・責任者として名前を出すのは主催者自身です
  • お金の管理 — 会場費の支払い、出店料の受け取り、赤字のときの負担
  • 安全と事故への備え — 来場者のけがや物損が起きたときの対応
  • 出店者・来場者への連絡 — 問い合わせ、雨天時の連絡、当日の誘導

「責任を負う人」になるという自覚さえあれば、規模を小さくすることで負担は十分にコントロールできます。

ステップ1:目的と規模を「小さく」決める

初めての主催で一番多い失敗は、規模を大きくしすぎることです。出店者が増えるほど、問い合わせ、区画の調整、当日の誘導、ゴミや駐車場の問題が増えていきます。

最初に決める5つのこと

項目 決める内容 初回のおすすめ
目的 誰に何を届けたいか 「地域の手仕事を知ってもらう」など一文で言えるもの
規模 出店数・想定来場者 運営側の人数で無理なく回せる数にとどめる
開催時間 何時から何時まで 半日程度。準備・撤収の時間も別に確保
会場の種類 屋内か屋外か 天候の心配が少ない屋内や屋根付きの場所
扱うもの 飲食を入れるか 最初は物販・ワークショップ中心にすると手続きが少ない

特に飲食を扱うかどうかは、準備の量を大きく変えます。食品を販売・提供する出店者がいる場合、保健所への許可や届出が関わってくるためです(後述)。初回は物販やワークショップ中心で始め、2回目以降に飲食を加えるという段階的な進め方も現実的です。

主催者の「できる量」から逆算する

規模は「何店集めたいか」ではなく、自分と仲間が当日までに対応できる量から逆算します。出店者1店につき、募集時の問い合わせ、確定の連絡、出店料の確認、当日の案内、終了後のお礼と、少なくとも数回のやり取りが発生します。その回数を自分の空き時間で回せるかを考えてみてください。

ステップ2:会場を探して使用条件を確認する

個人でも借りやすい会場の例

会場 向いているイベント 確認したいこと
公民館・コミュニティセンター ワークショップ、小規模マルシェ 営利目的の利用や物販が認められるか、利用者登録の要否
レンタルスペース 作家の展示販売、ワークショップ 搬入経路、机・椅子の数、原状回復のルール
カフェ・店舗の軒先や店内 小さなマルシェ、コラボ企画 店舗の営業との兼ね合い、売上の扱い
公園・広場 屋外マルシェ、フリーマーケット 使用許可の申請先、物販・火気・車両の可否
商店街の空き店舗・通り 地域イベント 商店街組合との調整、道路を使う場合の許可

公共施設や公園は、物販や飲食の可否、営利目的での利用可否が施設ごとに決まっています。予約の前に必ず確認しましょう。

会場への問い合わせ文例

件名:イベント会場としての利用についてのお問い合わせ

◯◯ご担当者様

はじめてご連絡いたします。◯◯(氏名)と申します。
地域の作家や小さなお店が集まるマルシェを個人で企画しており、貴施設を会場としてお借りできないかと考えております。

・開催希望日:20XX年◯月◯日(◯)予備日◯月◯日
・利用時間:準備◯:◯〜、開催◯:◯〜◯:◯、撤収〜◯:◯
・内容:物販(雑貨・焼き菓子など)◯店程度、ワークショップ◯店程度
・想定来場者:◯名程度

つきましては、次の点を教えていただけますでしょうか。\

  1. 上記の内容での利用が可能か(物販・出店料の受け取りの可否を含む)\
  2. 利用料金と支払い方法、キャンセル時の扱い\
  3. 机・椅子・電源など備品の貸出の有無\
  4. 搬入車両の駐車場所、利用時間の制約\
  5. 飲食物の販売・提供の可否と条件

お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
◯◯(氏名)/電話:◯◯/メール:◯◯

問い合わせの段階で「物販OK」「出店料の受け取りOK」を確認しておかないと、募集を始めてから会場の条件に合わないと分かる、という事態になりかねません。

ステップ3:お金の出入りを表にする

個人主催で怖いのは赤字です。金額は会場や地域によって大きく変わるため、ここでは費目の洗い出し方を紹介します。実際の金額は、会場や業者からの見積もりで埋めていきましょう。

主な支出の費目

区分 費目 メモ
会場 会場使用料、付帯設備の利用料 時間延長・前日搬入の料金も確認
備品 テント・机・椅子・発電機などのレンタル 屋内なら会場の備品で足りることも
広報 チラシ・ポスターの印刷、看板 SNSと公式ページ中心なら抑えられる
保険 イベント保険(賠償責任など) 内容は保険会社・代理店に相談
運営 消耗品、ゴミ袋、養生テープ、文具 意外と積み上がる
人 手伝ってくれる人への交通費・食事 無償でもお礼の気持ちは形にしたい
予備費 想定外の出費 全体に少し上乗せしておく

主な収入源

  • 出店料 — 個人主催の場合の中心的な収入になることが多い
  • 入場料・参加費 — ワークショップの参加費など
  • 協賛金 — 地元のお店や企業からの応援(「協賛の集め方」)
  • 助成金・補助金 — 自治体や団体の地域活性化の制度がある場合も。募集時期と条件を確認

支出の合計から、出店料以外の収入でまかなえる分を引いた残りが「出店料で負担してもらう額」の目安になります。出店料の決め方は「出店料の決め方と相場の考え方」で、1区画あたりの金額を逆算する考え方は出店料計算ツールでも試せます。

個人主催のお金で気をつけること

  • 自分のお金とイベントのお金を分ける — 専用の口座や財布、少なくとも専用の収支表を用意する
  • 領収書を全部残す — 後から収支を説明するときに必要になります
  • 税金の扱い — 個人で継続的にイベントを開き、利益が出る場合は税金の申告が関わることがあります。判断に迷う場合は税務署や税理士に相談してください

ステップ4:必要な手続きを確認する

イベントの手続きは、内容・場所・規模によって必要なものが変わり、自治体ごとに運用も異なります。ここでは代表的なものを挙げます。詳しくは「イベントの許可申請・届出まとめ」も参照してください。

関わること 相談先 主なポイント
食品の販売・提供 管轄の保健所 調理して提供する場合などは営業許可が必要になることがあります。包装済み食品の販売でも扱いを確認
道路を使う 管轄の警察署(道路管理者) 道路で露店や催しを行う場合は道路使用許可などが必要になることがあります
火気・発電機を使う 管轄の消防署 火気を使う露店では消火器の準備が求められ、届出が必要な地域もあります
公園・公共施設を使う 施設の管理者・自治体 使用許可の申請、物販・営利利用の可否
大音量の音響 会場・近隣 時間帯の制限、近隣への周知

食品衛生法の営業許可・営業届出の制度については、厚生労働省の営業規制に関するページに情報がまとまっています。イベントでの臨時的な出店の扱いは自治体によって異なるため、必ず開催地を管轄する保健所に確認してください。

火気を使う露店については、たとえば東京消防庁は露店等の開設に関する案内を公開しています。地域ごとに基準が異なるので、開催地の消防署に確認しましょう。道路使用許可は警視庁の案内のように、各都道府県警察が申請方法を公開しています。

相談に行くときは、会場の場所、日時、出店数、出店の内容(飲食・火気の有無)、簡単な配置図を持っていくと話が早く進みます。

ステップ5:仲間と出店者を集める

当日を手伝ってくれる仲間

個人主催でも、当日はひとりでは回りません。最低限、次の役割を分けられる人数を確保しましょう。

  • 受付・案内 — 来場者や出店者からの質問に答える
  • 搬入誘導 — 出店者の車や荷物の誘導、区画の案内
  • 全体の見回り — ゴミ、混雑、困っている人がいないかの確認
  • 主催者(あなた) — 判断と連絡に専念できるよう、作業を抱えすぎない

友人・知人に頼む場合も、担当と時間、休憩、集合場所を事前に紙1枚にまとめて渡しておくと当日の混乱が減ります。

出店者の集め方

初回は知り合いのつながりから声をかけるのが現実的です。そのうえで、SNSや地域の掲示板、他のイベントでの声かけで募集を広げます。募集要項の書き方は「出店者募集の方法と集め方」に、文面づくりは募集文作成ツール、応募フォームの項目は応募フォームのテンプレートも参考にしてください。

なかなか応募が来ない場合は「出店者が集まらない原因と対策」で見直すポイントを整理しています。応募の受け付けにGoogleフォームを使う場合の注意点は「出店者募集をGoogleフォームで行う方法」で解説しています。

個人主催で特に大切なのは、出店のルールを最初に文章にしておくことです。出店料、支払期限、キャンセル時の扱い、雨天時の対応、禁止事項を決めずに始めると、知り合い同士でもトラブルになりがちです。

ステップ6:開催までのスケジュール

小規模なイベントを想定した目安です。会場の予約が早く埋まる地域や、飲食・道路使用がある場合は、さらに前倒しで動きましょう。

時期 やること
開催4〜6ヶ月前 目的・規模を決める、会場に問い合わせ・仮予約、収支表の作成
開催3〜4ヶ月前 会場を確定、保健所・消防・警察などへの事前相談、出店ルールと募集要項の作成
開催2〜3ヶ月前 出店者募集、保険の検討、手伝ってくれる仲間に声かけ
開催1〜2ヶ月前 出店者の確定、出店料の受け取り、区画の割り当て、告知開始
開催2〜3週間前 必要な届出の提出、出店者への最終案内、当日の役割分担
開催前日 備品の確認、天気の確認、雨天時の判断
開催当日 搬入誘導、受付、見回り、撤収・原状回復の確認
開催後1週間以内 出店者へのお礼、収支の確定、振り返り

区画の割り当てでは、会場図を描いて出店者の配置を決めます。描き方は「出店の区画割りとブース配置図の作り方」を参考にしてください。

個人主催でよくある失敗と対策

よくある失敗 対策
会場が物販NGだったと後から判明 予約前に「物販・出店料の受け取り」の可否を文面で確認する
出店者が直前にキャンセルし、穴が空いた キャンセル規定を決めておき、補欠の出店者に声をかけておく
出店料の受け取り漏れ・未払い 支払期限と確認方法を決め、一覧で入金状況を管理する
雨の判断を当日朝まで決められなかった 判断する時刻と基準、連絡方法を事前に決めて出店者に伝えておく
主催者が作業に追われ、判断が遅れた 受付・誘導は仲間に任せ、主催者は全体を見る役に徹する
赤字になった 収支表を早めに作り、出店料・協賛・規模のバランスを調整する

当日までのチェックリスト

  • イベントの目的を一文で言える
  • 会場の使用条件(物販・出店料・火気・車両・時間)を確認した
  • 収支表を作り、赤字になった場合の負担を決めた
  • 必要な手続きを保健所・消防署・警察署・施設管理者に確認した
  • 保険の要否を検討した
  • 出店ルール(出店料・支払期限・キャンセル・雨天・禁止事項)を文章にした
  • 出店者全員の連絡先と入金状況を一覧にした
  • 区画の配置図を作り、出店者に共有した
  • 当日の役割分担を紙にまとめ、仲間に渡した
  • 雨天時の判断時刻と連絡方法を決めた
  • 終了後のお礼と振り返りの予定を入れた

お祭りのように規模が大きくなってきたら、「お祭り運営の準備チェックリスト30項目」もあわせて確認してください。

個人主催をイベイロで小さく始める

個人主催では、募集、出店者とのやり取り、入金の確認、区画の割り当てを、ひとりで行き来しながら進めることになります。イベイロの出店者募集では募集ページと応募フォームを作ってURLを共有するだけで応募を受け付けられ、届いた応募は出店者管理の画面で審査から書類の回収、会場マップでの区画割当、一斉メールまでまとめて扱えます。確定した出店者には開催前のリマインドメールを自動で送ることもできます。

先行公開中はすべての機能を無料で使えるので(詳しくは料金ページ)、初めての主催の準備に使ってみたい方は無料で始めてみてください。主催者向けの機能は主催者向けページで紹介しています。

よくある質問

Q. 個人でイベントを主催するのに資格は必要ですか?

イベントを主催すること自体に一般的な資格は求められません。ただし、食品を扱う場合の営業許可、道路を使う場合の許可など、内容によっては手続きが必要です。出店者側に許可が必要なケースもあるため、開催地の保健所・警察署・消防署に早めに相談しましょう。

Q. 初めてなら何店くらいから始めるのがよいですか?

決まった数はありませんが、運営する人数で無理なく対応できる規模にとどめるのがおすすめです。出店者とのやり取りや当日の誘導は想像以上に手がかかるため、まずは小さく開催し、振り返りを経て規模を広げていくと失敗が少なくなります。

Q. 赤字になったらどうなりますか?

個人主催の場合、原則として主催者が負担することになります。収支表を早めに作り、出店料や協賛金、規模を調整して赤字を避ける計画を立てましょう。仲間と共同で主催する場合は、赤字や黒字の扱いを事前に話し合っておくと安心です。

Q. 個人主催でもイベント保険に入るべきですか?

来場者のけがや物損に備えて、加入を検討する主催者は多くいます。補償内容や加入できる条件は保険によって異なるため、保険会社や代理店に相談してください。会場から加入を求められる場合もあります。

Q. 知り合いの出店者ばかりでも規約は必要ですか?

はい。知り合い同士だからこそ、出店料やキャンセル、雨天時の扱いを曖昧にしていると関係がこじれやすくなります。短くてもよいので、ルールを文章にして共有しておきましょう。

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